本紹介(牙を研げ)

今日は佐藤優 著「牙を研げ 会社を生き抜くための教養」を紹介します。この本は、サラリーマンが身に着けるべき教養とそれを身に着けるために参考になる本について説明されています。本書で説明されている項目は以下の通りです。

 

1仕事術

2宗教

3論理力

地政学

5資本主義

6日本現代史

7数学

 

 例えば、仕事術の項目では、日本社会でよくある、「うまくやれ」の文化について説明しています。これは、上司が部下に明確な指示をせず、ただ「うまくやれ」と言うことを指しております。この「うまくやれ」と指示する文化は、戦前から存在し、とある本にもそのようなニュアンスが示されていると、筆者は説明します。その本とは「作戦要務令」です。「作戦要務令」は旧日本陸軍のマニュアルです。日本の組織文化を踏まえて作成されているため、今でも応用可能だそうです。

 この作戦要務令には、「うまくやれ」という表現を「独断専行」という表記で記載しており、「独断専行」を行うべき、と記載しています。さらに、「独断専行」は必ずしも命令に服従しない行動というわけではないと、書かれております。戦場では、上司の判断を待ってる余裕がない状況があると容易に想像できます。その場合、自分で判断していくことが必要で、そのことの大切さが書かれております。ただし、その行動内容は、あくまで上司の考えに沿ったものでなければならないとも書いております。

 この考え方は現在でも重要で、自分で行動しないと指示待ち人間とみなされるし、かといってなんでも自分勝手に進めてしまうと、暴走する人間、とみなされます。だから、上司の考えを汲み、上司の指示が出なくても行動することが仕事術として理解する必要があるということです。結局「うまくできる」人間が出世していくということです。

 佐藤優さんの著書は、あるトピックに対し、それへの理解を深めるためのおすすめ本を紹介していることが多いです。そのため、どのような本を読んだらいいか、と悩んでいる人は、まずは佐藤氏の本を読むことをお勧めします。 

 もし興味を持ちましたら、下記にリンクを貼っておりますので是非本書を手に取ってみてください。

 

 

新品本はこちら(紀伊国屋書店)

 

中古本はこちら(ネットオフ)