本紹介(臆病者のための裁判入門)

 今回は「臆病者のための裁判入門 (橘玲 著)」を紹介します。この本は、著者が原告の代理人として裁判に参加した時の体験に関する内容となっております。

 

 裁判はドラマのテーマとして取り上げられるほど、言葉としての知名度は高いと思われます。しかし、もし当人が裁判が必要なトラブルに巻き込まれた場合、具体的にどう対処すればよいかを知っている人は少ないのではないでしょうか。

 自分は裁判に関わることはないだろう、と思う人がいるかもしれません。しかし、本書によると、年間約100万件の民事紛争が発生しているそうです。交通事故の年間発生件数が約50万件(平成29年度)なので、人生での中で裁判に巻き込まれる可能性は交通事故に巻き込まれる可能性よりも高く、他人事にすべきではないと考えられます。

 加えて、当人が経験する裁判はテレビでよく目にするような、弁護士を介するものではなく、本人同士の裁判である、本人訴訟になる可能性があります。民事裁判は少額の内容であることがあり、弁護士を付けると勝訴しても金銭がマイナスになることがあるためです。そのため、弁護士に頼らず、自分で裁判を起こす必要があります。

 本書は、著者が具体的にどのようなプロセスを経て裁判を進めたかが記述されており、少額の民事裁判の実施が必要になった場合の参考資料として役立つと思います。裁判の実態を知るという点でも面白い内容だと思います。

 

 興味を持った方は、下記にリンクを貼っているので、こちらの本を手に取ってみてください。

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